2021年11月7日日曜日

SSTR2021参戦記~参戦・後編~

 昨年に引き続き、今年もSSTRに参戦してきました。

 国道最高地点を越え再び高速道路セクションに入ったところから、千里浜なぎさドライブウェイでの感動のゴールまでを紹介しています。


SSTR2021に関連の記事一覧
参戦前
参戦・前編
参戦・中編


高速道路セクション 中郷IC~小矢部IC


 おかわり峠越えとして斑尾高原越えを楽しんだ後、R18を北上して中郷ICにて上信越道に乗る。ここからはゴール地点である千里浜の最寄りの北陸道金沢森本ICまでの高速道路セクションを予定している。

 上信越道、北陸道、ともに流れは順調で、巡航速度で千里浜への距離を徐々に詰めていく。

 北陸道蓮台寺PAで休憩しつつSA/PA登録をしてポイントを稼ぎ、またしばらく走って北陸道呉羽PAで休憩とSA/PA登録を済ませる。


北陸道 呉羽PAにて

 この時点で時刻は15:30過ぎ、ゴールである千里浜なぎさドライブウェイまでは、金沢森本IC経由で一時間程度、この日の日の入り時刻は17:36なので時間に十分余裕ができている。そこで再び地図を眺めて、金沢森本ICの一つ手前の小谷部ICで北陸道から落ちて、r42-R471と繋いで、能登半島の根元の峠を越えて千里浜にアプローチすることにする。

 新たな下道セクションにわくわくしながら、ゴール地点である石川県の方角を見ると、真夏のような入道雲が目に入る。慌てて雨雲情報を確認してみると、なんと能登半島の西側が土砂降りの予報。そのまま雨雲は能登半島を横切るようなので、到着するころには雨雲が去る予報となっているが、果たしてどうなるか。

 呉羽PAを出るとすぐに、ポツリポツリとシールドに雨粒が落ちてきたが、本降りには遭わずに小矢部ICで北陸道から落ちる。


感動のゴール


 r42を北上しつつ、眼に入ったGSで最後の給油。r42からR471へ乗り継ぐループ状の誘導路で180度向きを変えると、なんと大きな虹がかかっていて、なんだか感動してしまう。

 車を数台挟んだ前にはカブが3台つるんで走っており、やはり同じように虹を見上げていた。おそらく彼ら(彼女ら?)もSSTR参戦組で、長い距離を駆けてきてここまでやってきたのだろう。

 R471を選択したのは大正解だったようで、交通量も多くなく、適度なワインディングを楽しむことができた。

 そして何より、このルートを取るSSTRライダーが結構いるようで、千里浜に近づくにつれ集団が形成され、信号待ちなどでは数十台のバイクが列を成すことになり、みんな朝日とともに出発し、ここに集まってきたんだ、となんだか胸が熱くなってくるのでした。


千里浜を目指して駆け抜けてきたSSTRライダーたち

 そうはいっても途中の信号で千切られてしまい、一人寂しく千里浜なぎさドライブウェイ今浜口に辿り着く。16:30頃。

 今浜口には多くのライダーたちが集まっており混雑はしていたものの、止まってしまうほどの渋滞はなかったが、千里浜なぎさドライブウェイに入ってすぐの砂浜はライダーたちで埋まっており、しばらく千里浜なぎさドライブウェイを進んで、スペースが開いたところを見つけて、駐車。ゴール登録を済ませる。


今年も無事千里浜に辿り着いた

 長い距離を共に駆け抜けてくれたモンスター号の写真を撮り、再び千里浜なぎさドライブウェイを走り出し、ゴールゲートを通過、感動のフィナーレ。

 ゴールゲート付近では多くの人が手を振ってくれて、こちらも砂にタイヤを取られないように気を付けながら手を振り返す。昨年同様、「おかえりー」って声に、なんだか涙ぐんでしまう。

 こうして、私の2021年のSSTRは幕を閉じたのでした。


また来年、帰ってきたいな

SSTR2021 参戦ルート

SSTR2021参戦記~アフターSSTRへ続く



2021年10月31日日曜日

SSTR2021参戦記~参戦・中編~

 昨年に引き続き、今年もSSTRに参加してきました。

 ここでは、参戦当日の中盤戦、「道の駅 みょうぎ」から国道最高地点を越えて、長野自動車道仲郷ICにてふたたび高速道路セクションにはいるまでを紹介します。


SSTR2021に関連の記事一覧
参戦前
参戦・前編


道の駅 草津運動公園


 来た道を松井田妙義IC方面へ引き返すと、高速出口から次々とSSTRライダーがやってきてすれ違う。私はここでは高速に乗らず下道で軽井沢方面に向かい、今回のメインと定めたR292志賀草津道路の国道最高地点越えを目指す。

 軽井沢方面に向かうR18は、この時間はまだ交通量が多くなかったものの、一般車も多くあまりペースが上がらない。前方に二台ほどオフ車のSSTRライダーと思しきライダーが居たが、R18とバイパスの分岐で、彼らは旧道の方へと行ってしまう。私は、まだこの時点ではあまり時間に余裕があるとはいえない状況だったのでそのままバイパスを走り、中軽井沢からR146を北上し、草津方面に向かう。

 R146も交通量はそれほど多くなかったのだが、はみ出し追い越し禁止区間が続きあまりペースは上げられなかった。R146からR292に乗り換え、R292を北上し「道の駅 草津運動公園」に到着。二輪駐車スペースにはバイクが多く停まっていたが、ここではSSTR車両はあまりいなかった。このルートを取るSSTRライダーは少ないのかもしれない。


SSTRライダーはあまり見かけなかった「道の駅 草津運動公園」

 ここでも小腹を満たすのに適当なものが見つからず、水分補給だけ済ませて、道の駅登録をして後にする。


R292志賀草津道路 国道最高地点越え


 「道の駅 草津運動公園」を出るといよいよ渋峠越えの山岳ルートとなる。R292志賀草津道路は、2018年の噴火以来通行規制がかかっていて、今年になってようやく二輪車の通行規制が解除された。そういったこともあって、今回のSSTRではこの渋峠越えをルートに組み込んだのだった。

 さすがに志賀草津道路は観光ルートであることもあって一般車が多く、ペースが上がらなかったが、久しぶりのパノラマをゆっくりと堪能しながら高度を上げる。


国道最高地点へと誘うR292

 閉鎖されて駐車禁止となってしまっている湯釜近くの駐車場を通り過ぎ、しばらく進むと 雲に覆われた国道最高地点に到着する。観光客が思い思いに国道最高地点の記念碑の前で写真を撮っており、私もモンスター号とは初となる国道最高地点での記念撮影を済ませて、先を急ぐ。


霧に覆われた日本国道最高地点

 渋峠を越え、しばらく進んで左手に見える横手山ドライブインにはバイクが多く停まっていたが、霧がかかって視界が悪く寒かったのもあって立ち寄ることもせず、さっさと志賀草津道路を下っていく。


道の駅 北信州やまのうち

 志賀草津道路を降りてくると気温も上がり、霧も晴れて綺麗な青空が広がっていた。R292を西に向かって走っていくと道沿いに「道の駅 北信州やまのうち」があった。予定にはなかったがこの時点で想定より2時間ほど早く進めていたので、道の駅ポイントを稼ぐために立ち寄ることにした。


道の駅 北信州やまのうち

 休憩を多めに見積もった予定時間では日没+1時間の行程となっていたが、ここで2時間のアドバンテージを得られていたので、日没1時間前にはゴールできる見通しがついてきた。ここからは高速道路をひた走る想定なので、そこでも時間を稼げることを考えると、もう十分な時間の余裕が確保できたと考えてよかった。

 昨年は、中央道の渋滞に巻き込まれたうえ市街地を走る下道区間の割合も多かったため、想定より時間がかかってしまい、昼食を摂る時間も確保できず体力を維持できなかったのもあったため、今回はここで昼食を摂っておくことにする。

 昼食後には物産コーナーも見て回って、往路にもかかわらずお土産を買いこんで「道の駅 北信州やまのうち」をあとにする。


おかわり峠越え


 そのままR292を西に進み、R171に乗り換えて長野自動車道豊田飯山IC方面に向かうとほどなく、立ち寄り予定であった「道の駅 ふるさと豊田」に辿り着く。

 さきほどお昼を食べたばかりなので栄養補給の必要もなく、道の駅登録をしたあと今後の予定を考える。この時点で想定時間より1時間早く進むことができており、余裕を持った見積もりでは日没時刻にちょうど千里浜に着くことになる。

 しかしここからは千里浜の最寄りのICまで全線高速道路で移動する予定なので、かなり時間を稼ぐことができる想定である。

 そこで地図とにらめっこして、もうひと山、下道で越えることにする。r96、r97で斑尾高原を越えて、中郷ICで長野自動車道に乗るルートを取ることにする。


SSTR2021おかわり峠越え 斑尾高原

 このルートは結構狭い山越えルートだったが、路面も悪くなく天気も良かったので、快適にワインディングを楽しむことができた。さすがにこのルート上ではSSTRライダーを見かけることはなかった。

 r97は途中で通行止めになっていたため、r504で山を下り再びr96に合流して妙高高原駅方面に抜けR18を北上。R18沿いのGSで給油した後、中郷ICで長野自動車道にのって一路、千里浜を目指す。


SSTR2021参戦記~参戦・後編~へ続く



2021年10月26日火曜日

SSTR2021参戦記~参戦・前編~

 昨年に引き続き、今年もSSTRに参加してきました。

 今回は、参戦当日の様子を紹介します。


SSTR2021に関連の記事一覧
参戦前


出走地点 塩浜へ


 私が今年のSSTR2021に参戦したのは、開催初日の10月2日土曜日。

 日の出前に出走地として定めた千葉県塩浜まで移動しなくてはならず、早朝3時ごろには起きる必要があったため、早めに寝床に着いたもののなかなか寝付けず、おかげで寝坊することもなく早めに目が覚めてしまい、少々寝不足気味ではあったが、出発の準備を始める。

 今年は、コロナ感染拡大防止に努めるために「出走日健康チェックシート」に入力する必要があったので体温を測定し、平熱であることを確認してシートに記入して送信。荷物をわが家のモンスター号、ドゥカティ モンスター400、に括り付け、出走地へ向けて移動を開始。

 昨年は出走地に向かう途中の高速で、ポータブルカーナビの電源が接触不良となりナビが使えないという事態に陥ったが、今年は問題なく出走地へ到着。途中でコンビニにでも寄って腹ごしらえをしようかと思っていたのだが、道沿いにコンビニを見つけられず、早々と出走地である塩浜に着いてしまう。

 塩浜には既に数グループのライダーが居る。この時間にいるライダーは間違いなくSSTRライダーであろうが、まだ夜明け前なので辺りは暗く、SSTRゼッケンを確認することはできない。

 皆さんグループで楽しく談笑している様子だったので、邪魔しないようにちょっと離れたところにモンスター号を停め、日の出を待つ。


東海岸の日の出はもうすぐ

指定道の駅「道の駅 みょうぎ」へ


 5時36分の日の出時刻とともに、数台のバイクが走り出す。私は昨年同様、太陽が完全に地平線から顔を出すのを見届けてから、出走地登録をして塩浜を後にする。


東海岸に朝日が昇る 出発のときだ

 この日の日の出は5時36分とやや早い時間であったためか、外環道もそれほど混んでおrず順調に進む。外環道から関越道への合流付近では、渋滞というほどではなかったが、混雑はしていて若干ペースダウン。関越道に入ってからも、渋滞というほどの渋滞は発生しておらず、順調に流して最初のポイント登録予定地上里SAへ立ち寄る。二輪駐車場には多くのバイクが停まっており、SSTRゼッケンのついたバイクも何台か停まっている。


上里SAの二輪駐車場の様子

 ここでパンを齧って小腹を満たし、立ち寄りSAの登録を済ませる。

 ここ上里SAではモンスター号への給油も済ませた。このあと上信越道に入り、松井田妙義ICで上信越道を落ちて下道を走る予定で、まだ朝の早い時間帯であるためGSが開いていないことも考えられたので、なるべく高速道路上で給油を済ませておくことにした。しかしSAでの給油も善し悪しがあって、昨年などはSAのGSで給油待ちのバイクの大渋滞が発生していたので、時間帯を考えて給油地点を考えた方がよいだろう。幸いなことに、朝の早い時間帯ということもあってか、上里SAのGSは混んではいなかった。

 再び関越道に戻り、藤岡JCTで上信越道に乗り換え、松井田妙義ICで上信越道から落ちる。松井田妙義ICからすぐのところに「道の駅 みょうぎ」があり、ここがSSTR2021の「指定道の駅」になっているためだ。


道の駅 みょうぎ

 「道の駅 みょうぎ」への道すがら、数台のSSTRライダーとすれ違い、手を振ったり会釈をしたりする。「道の駅 みょうぎ」にも数台のバイクが停まっており、これらはすべてSSTRライダーのようだった。ここでも何か小腹を満たすものを補給しようと思ったが、道の駅の売店はまだ開店していなかったため、道の駅登録を済ませて「道の駅 みょうぎ」を後にし、ここからは下道セクションとして国道最高地点を目指す。


SSTR2021参戦記~参戦・中編~へ続く




2021年10月17日日曜日

SSTR2021参戦記~参戦前~

 10月2日から二週間にわたって開催されていた本年のSSTRが、昨日終了しました。

 昨年に引き続き、コロナ禍の中で開催が危ぶまれたのではないかと思いますが、開催期間には緊急事態宣言も解除され、感染拡大防止に気を付けながらも無事開催されたのでした。

 そんなSSTRに今年も参戦してきたので、参戦の様子を紹介していきます。



SSTRとは


 SSTRとは、「Sunrise Sunset Touring Rally(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)」の略称で、オートバイ冒険家の風間深志さんが発案したツーリングイベントです。

SSTRのホームページはコチラ

 各自、日の出とともに日本列島の東海岸を出発し、道の駅やSA/PAなどに立ち寄りポイントを稼ぎ、一定数以上のポイントを獲得しつつ、その日の日没までに日本で唯一自動車が走ることのできる砂浜である日本海の石川県千里浜に到着することを目指す、というイベントです。

 全国各地から日の出とともに出発したライダーたちが、千里浜なぎさドライブウェイに集まってくる。沈む夕陽をバックに千里浜をバイクのヘッドライトが列を成す様は圧巻のイベントです。


SSTR2021千里浜ゴールの様子

SSTR2021


 例年は5月に開催されていたようですが、昨年はコロナ禍に見舞われ、変則的に10月から3月までの間に各自が実施するmySSTRとして実施されました。


SSTR2020に参加したときの記事一覧
プロローグ
準備
ルート検討
参戦・前編
参戦・後編
エピローグ

 コロナ禍が終息しないなか、関係者のご尽力によって、密を避けつつ、適度に集結できるようにだと思うのですが、10月2日~10月16日と期間を分散させて開催されました。


参戦前の楽しみ~ルート設定~


 このSSTR、実は参戦当日だけではなく、参戦までの期間も楽しむことができると思っています。

 SSTRでは、ゴールは千里浜なぎさドライブウェイと決まっているものの、出発地点や経由地は決められていません。つまり、条件を満たしさえすれば、どこから、どんなルートを採ってもよいことになります。

 ですので、「どこから出発しようか」とか、「どこの”指定道の駅”に寄ろうか」とか、「どのルートで行こうか」など、参戦前から地図とにらめっこして、妄想ツーリングを楽しむことができるのです。

 そんな妄想ツーリングを幾度となく繰り返し、最終的に出発地点は、昨年と同じ千葉県塩浜としました。別の地点にすることも考えたのですが、緊急事態宣言下の県境を跨ぐ移動の自粛が求められていたため、海なし県である埼玉県在住の身としては、必然的に他県となってしまう海岸線沿いを下見することができなかったので、昨年の実績がある塩浜を出発地点とすることにしました。

 また、ルートは、関越自動車道-志賀草津道路ー長野自動車道ー北陸自動車道、といった高速道路主体のコース取りとしました。

 昨年よりひと月ほど早い時期の参戦となるので、走行可能時間としては昨年より1時間ほど余裕があることになります。昨年は昼食を摂る余裕もないほど時間に追われていて、ツーリングを楽しめなかった(SSTR自体は楽しめました)うえ、体力的にきつかった(結果、コンビニで立ちゴケしてしまった)、という反省もあったので、高速道路主体で距離を稼ぎ、メインディッシュはR292志賀草津道路の渋峠越えの一点に絞る、というルートでアタックすることにしました。

 とはいえ、各道の駅/SAでの休憩を長めに取っているので、当日の日の入り時間に対し、1時間遅れのゴールとなる想定となっていました。ここは、道路の流れ具合や、実際の休憩時間によって短縮されると考えていたので、ちょうど日没時間くらいに到着することを想定していました。

 その他、ロングツーリングに向けた装備を揃えるということも楽しみの一つでもあるのですが、こちらに関しては昨年の参戦時にほぼ準備し終えていたのと、昨年参戦以降の県内ツーリングで使いこなしていたので、あらためて用意するほどのものもなく、天気予報とにらめっこしながら、一日一日と迫る参戦当日を待ったのでした。

SSTR参戦にあたって用意しておいた方がよい小物についてはコチラ


SSTR2021参戦記~参戦・前編~へ続く



2021年9月20日月曜日

SSTR参戦にあたって用意しておくとよい小物たち

 いよいよSSTR開催まで2週間を切りました。今シーズンは自由なツーリングもままならなかったのでSSTR参戦をどうしようかと悩みましたが、昨年ゴールした時に感じた感動の正体を確かめるべく、今年も参加することにしました。

 昨年参加した時の様子は以下の記事を参考にしていただくとして、今回はSSTR参戦にあたって準備しておいた方がよい、ちょっとしたグッズを紹介したいと思います。


SSTR2020に参加したときの記事一覧
プロローグ
準備
ルート検討
参戦・前編
参戦・後編
エピローグ


サイドスタンドプレート


 こちらはSSTRエントリー後に送られてくるルールブックにも記載されていますが、携行することが強く推奨されているものです。

 SSTRのゴールは千里浜なぎさドライブウェイ上となっており、この千里浜なぎさドライブウェイは砂浜となっています。

 ゴール後、バイクを砂浜に駐車してゴール受付のある千里浜レストハウスに向かうことになりますが、砂浜への駐車時にサイドスタンドが砂浜にめり込んでバイクが倒れてしまわないように、サイドスタンドプレートは用意しておいた方がよいです。

 私はライコランドさんか、にりん館さんで目についたものを購入しました。ロープを通す穴が付いているのでここにロープを通しておいて、使用時にはミラーにひっかけています。


サイドスタンドプレート

 こうすることで、サイドスタンドプレートの置き忘れ防止にもなりますし、なによりバイクに跨ったまま、サイドスタンドプレートを回収できるようになります(こうしない場合、サイドスタンドプレートをどのように回収するのだろうか)。


ハーフカバー


 季節や天候などにもよると思いますが、昨年、10月末に参加した時は、ゴール後、近くのホテルに泊まった翌朝、わが愛馬であるモンスター号、ドゥカティ モンスター400、が夜露でびしょびしょになっていました。

 タオルで拭けばいいだけの話なのですが、夜、見知らぬ土地の、ひと気のない駐車場にバイクを置いておくことを考えると、カバーをしておくのもありかなと思い、今回はコチラを購入してみました。


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 また、「ドッペルギャンガー」さんの製品になりますが。収納ケースもついているし、比較的コンパクトに収納できるようなので、今回はこれを携行して参戦してみようと思います。


バイクロック


 これも、ハーフカバーと同じ理由からですが、夜、見知らぬ土地の、ひと気のない駐車場にバイクを停めておくのは少々心許なかったので、今回は、コンパクトに折り畳めるロックを購入してみました。


折り畳み式バイクロック

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 バイクロックが無くても、前回も問題なかったですし、過去に1~2回、お泊まりツーリングしたときも問題なかったので、まあ問題ないのだとは思いますが。



2021年9月11日土曜日

埼玉 走快ツーリングロード ーr284ー

 こんなご時世なので、県境を越える移動を控えています。

 となると、埼玉県在住の身としては埼玉県内を駆け回ることになりますが、近場過ぎてこれまであまり走ってこなかった道も走ってみたりすることが増え、それはそれで新たな発見があったりして楽しめたりしています。

 そんな埼玉県内の自然の中を駆け抜ける道として、今回はr284を紹介します。



r284


 r284は埼玉県一般県道284号下日野沢東門平吉田線ということで、長瀞ライン下りや岩畳で有名な長瀞付近と、”龍勢”で有名な下吉田辺りを結ぶ路線になります。


埼玉 走快ツーリングロード R299飯能~秩父

 長瀞側のr284のスタート付近はセンターラインのある道路となっています。一方、下吉田側は民家の間を抜ける細い道となっていますが、しばらく進むとセンターラインのある道路となっています。

 しかし、どちら側もしばらく進むとセンターラインのない狭隘道路となりますが、ピーク付近は再びセンターラインのある道路となっていて、勾配がきつめのワインディングを楽しめます。

 路面状態は良好ですが、下吉田側は若干荒れ気味でした。


見どころ


 r284のピーク付近から、南側に眺望が開けており、眼下に街並みを見下ろすことができます。

 この辺りには、「天空の楽校」というカフェや、「天空のおやき」をいただけるお茶屋さんもあります。


「天空の楽校」

 「天空のおやき」は秩父名産の「しゃくし菜」のあんが入ったおやきです。甘辛いしゃくし菜はとてもおいしかったので、是非食べてみてください。 


参考プラン


 r284は長瀞側も下吉田側も国道に接続していない路線なので、アクセスがわかりづらいのですが、まだ長瀞側からのアクセスの方がわかりやすいので、長瀞側からのアクセスを紹介します。

 関越道を花園ICで降りたら、R140を西に向かいます。途中で皆野寄居有料道路への分岐が出てきますが、ここはそちらへ向かわず、R140を進み、観光名所である長瀞を通過し(もちろん長瀞の岩畳や宝登山を見て回ったり、阿佐美冷蔵のかき氷に舌鼓を打つのもいいと思います)、金崎の交差点で右斜め前方に伸びる細い道に入っていきます。

 この道を道なりに進むとr37に斜めに合流するので、r37に合流した後すぐの国神交差点を右折しr44に入ります。


国神交差点を右折

 r44を道なりに進むとT字路にぶつかりますが、ここがr284の起点です。ここを左折してr284に入ります。r284に入ってすぐのところに「満願の湯」があるので、ここを目指すとわかりやすいかもしれません。


T字路を左折するとr284の始まり

 ここからしばらくはセンターラインのある道路となっていますが、しばらく進むとセンターラインがなくなり、狭隘林道の様相を呈してきます。

 緑のトンネルをしばらく進み、ピークに近づくと視界が開けてきて、再びセンターライン付きの道路になります。

 この辺りに「天空の楽校」や「天空のおやき」のお茶屋さんがあるので、どちらかで一服するのもいいかもしれません。

 ただこの路線は短いので、ここだけ走る分には、休憩を必要とするほどではないと思いますので、他の路線も走ったりして、うまくここで休憩するようなルート設計をするとよいと思います。

 ここからは下りとなり、しばらくすると再びセンターラインはなくなり、しばらく狭隘道路となりますが、しばらく進んで再びセンターラインのある道路になってくると、この路線の終わりが近くなります。


天空感のある景色

 道なりに進むと左斜め前方へ進んでしまいますが、r284はそちらではなく、右の細い道となりますが、この先は、民家の間を通り抜けるだけの細い道なのでわざわざ通るまでもないでしょう。

 素直に左斜め前方に抜けるとr37に合流するので、そのまま進んで左手に現れる「道の駅 龍勢」で休憩する方が、無難な選択かと思います。


r284下吉田側の分岐

r284下吉田側からの起点



2021年8月21日土曜日

旅のお供のソフトバッグ

 わが家の愛鉄馬モンスター号、ドゥカティ モンスター400、にはリアキャリアがありません。そのため荷物積載能力は低く、リアキャリアを自作してハードトップケースを取り付けたりしていましたが、現在はソフトバッグをタンデムシートに括り付けるスタイルに戻ってきました。

 今回は旅のお供として選んだソフトバッグについて紹介します。



メインバッグ+サブバッグ


 先代のSRX号、ヤマハ SRX400、のときもソフトバッグで旅を楽しんでいたわけですが、貴重品から何からの持ち物すべてをそのソフトバッグに格納していたため、コンビニや道の駅、SAなどに立ち寄ってバイクを離れるたびに、ソフトバッグを外して携行する必要があって、それがかなり億劫でした。

 そこで、今回はメインバッグ+サブバッグの二段構成とし、メインバッグには着替え等を収納し、サブバッグには貴重品を収納し、降車した際には、メインバッグはそのまま車体に取り付けたままにしておき、サブバッグだけを切り離して持ち歩く、というスタイルを採ることにしました。


親亀子亀方式で、メインバッグの上に、サブバッグを取り付けています

メインバッグ = ドッペルギャンガーDBT511-BK


 メインバッグとして採用したのは、ドッペルギャンガーさんの「ターポリンツーリングドラムバッグ DBT511-BK」。

 ツーリングバッグは他のメーカーさんからも多種多様なものが発売されているので悩みましたが、デザインと価格で今回はこのバッグにしました。

 他のメーカーさんのツーリングバッグは機能性が突きつめられているせいか、いかにも”バイク用”といった感じのデザインで、アドベンチャー系のバイクで本気で使わないと似合わないかな、と感じました。

 その点、ドッペルギャンガーさんのこのバッグは、シンプルなドラムバッグなので、本気で使わなくてもカジュアルに使っても違和感ないかな、という気がして、私の使い方に合っているデザインのように感じたのです。

 また、ドッペルギャンガーさんのこのバッグはシンプルなつくりのせいか、お値段もリーズナブルで10000円を切る価格で入手できます。他のメーカーさんのものは15000円~といった価格帯のものが多かったので、お試しにソフトバッグを使ってみよう、という今回の状況では、手が出しやすかったというのもあります。

 使ってみての感想としては、いい感じに使えている、といったところでしょうか。

 タンデムシートに接する底面とバイクの前後方向になる側面の3面に補強板が入っていることで、しっかりタンデムシートに固定されている感じがします。

 防水を重視したシンプルなつくりのためか、内部へのアクセス方法は、天面のロールトップをくるくるして開けるしかないので、頻繁に内部へアクセスるような使い方をする場合は面倒かもしれません。

 まだ半年しか経っていないのでわかりませんが、耐久性は高くないんじゃないかな、という気がします。ターポリンという防水素材を使っているのですが、折れている箇所などの耐摩耗性は低いんじゃないかな、という印象を受けました。内側もゴム引きされているような見た目をしているので、防水性能は損なわれなそうな気はしますが、見た目上、折り目の箇所から摩滅していくんじゃないかな、と思っています。まあこのお値段なので、そのときは買い直す、という使い方でいいのかなという気がしています。


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サブバッグ = ドッペルギャンガーDBT609-BK


 サブバッグとしては、ドッペルギャンガーさんの回し者、という訳ではないのですが、これまたドッペルギャンガーさんの「モトメディカルバッグ DBT609-BK」を使用しています。

 このバッグの特徴は何といっても、3つの収納スペースがあること。こまごまとしたものを分けて収納できるため、使用頻度などに応じて収納場所を分けた運用とすることで、しまったものを探すために鞄の中身をすべて出して探し出す、みたいなことにはならないので重宝します。

 難点は、思った以上に生地が、テロテロ、ふにゃふにゃ、で自立性がない、と言ったらいいのでしょうか。一眼レフカメラなどちょっと重いものを入れると、びよーんってそこだけが伸びてしまって、ショルダーストラップの根元から千切れてしまうのではないかと不安になります。

 3コンパートメントの使い勝手はいいのですが、生地の強さが私の使い方には合わず、コスパもメインバッグのリーズナブルさと比べるとそれほどよいとも思えず、サブバッグに関しては、次回は別のものを探そうかな、と思っています。


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 このサブバッグをメインバッグの上にカラビナでパチンと括り付けて、コンビニなどに立ち寄った際には、サブバッグを切り離して持ち歩く、というスタイルで運用していて、今のところこのスタイルでのツーリングでいいかな、と思っています。


メインバッグの上にサブバッグをカラビナで括り付けています


2021年8月13日金曜日

埼玉 走快ツーリングロード ーR299 日高~秩父ー

 こんなご時世なので、県境を越える移動を控えています。

 となると、埼玉県在住の身としては埼玉県内を駆けることになり、近場過ぎてこれまであまり走ってこなかった道も走ってみたりして、それはそれで新たな発見があったりして楽しめたりします。

 そんな埼玉県内の自然の中を駆け抜ける道として、R299を紹介します。



国道299号線


 国道299号線(R299)は長野県茅野市と埼玉県入間市を結ぶ国道です。志賀坂峠で埼玉県を越え群馬県に入り、十石峠を越えて長野県に入り、麦草峠を経由して佐久に抜けられる国道となっています。


R299 日高~秩父


 そんなR299の埼玉県内を走る区間のうちお勧めするのは、日高市高麗付近から秩父市の秩父駅周辺にかけてのルートです。


埼玉 走快ツーリングロード R299飯能~秩父

 このR299は、正丸トンネルの西側は横瀬川、東側は高麗川沿いを走る、適度なワインディングの国道で、路面もきれいでセンターラインのある片側一車線の走りやすい国道です。

 ただし、交通量が多くダンプトラックの通行も多いため、運がよくないと流れが悪く、実は快適に流せることは少ない、あまりツーリングにはおすすめできないルートだったりします。


道の駅 あしがくぼ


 しかしながら、道中にある「道の駅 あしがくぼ」はライダーのメッカとなっており、休日ともなると、駐車スペースに収まりきらないほどバイクが集まります。


参考プラン


 まずはR299に向かいます。県外からアプローチするなら高速道路を利用した方がよいでしょう。圏央道狭山日高ICで高速道路を降り、左方向「秩父 飯能 日高」などと表示されている方向に向かいます。

 そのまま県道347号を西に向かうと、R299(バイパス)に合流しますので、ここを右折します。あとはこのまま道なりに進んでいくと、景色がだんだんと緑に変わり、小さな橋を越えて緩やかに左にカーブしていくと、今回お勧めしているR299の日高~秩父区間になります。


県道15号との交差点からR299のワインディングが始まります

 しばらく道なりにすすんでいると、左手に「ファミリーマート 飯能東吾野店」さんが見えてきます。このルート唯一のコンビニなので、立ち寄って、一旦ここまでの疲れを癒しておくことをお勧めします。


左手に見えるのが、このルート唯一のコンビニ、ファミリーマート飯能東吾野店さん

 ここで体力を回復したあとは、ふたたびR299を北西方向に進みます。左手を流れる高麗川に沿って、道は緩やかにワインディングしているので流れが良ければとても快適に流すことができると思います。

 また川沿いのルートであるため、渓谷を走る道路の様相を呈しており、両脇には山塊が迫っています。これらの山々に向けて所々から林道が走っており、それらを使った山越えルートを楽しむことができるのも、このルートのポイントだと思います。

 ワインディングしながら次第に高度を上げていくと、このルートの最高地点、正丸トンネルに辿り着きます。トンネルでの峠越えに味気無さを感じる方は、トンネル直前の信号を右折してR299を離れ、道なりに進むことで正丸峠越えを堪能できます。正丸峠は「頭文字D」にも登場した峠で、路面も悪く斜度がきついタイトコーナーが多いので、私は苦手なのであまり通りませんが。


昔、SRX号で訪れた正丸峠

 正丸トンネル、もしくは正丸峠、を越えると道は下りとなり、ワインディングもなりを潜め、しばらく進むと「道の駅 あしがくぼ」に到着します。ここまでくると今回のルートはほぼ終了です。先に紹介したように、大勢のライダーさんたちが休憩しているので、ここでライダーさんたち自慢のバイクを眺めるなどしながら休憩を取って、秩父に抜けて、今回のルートは終了となります。

 まだまだ物足りない人は、そのままR299を進んで、群馬・長野方面に向かってもいいし、R140に入って、雁坂トンネルを通って山梨に抜けるなど、選択肢は多いので、是非、ツーリングのルートに組み込んでみてください。



2021年7月22日木曜日

SSTR2021 指定道の駅

 SSTRが今年2021年も開催されることになりました。

SSTR2021開催要項のページ

 昨年は、参加募集後にコロナ禍となり、当初の5月開催が延期となり、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大状況を考慮して、10月から翌年の3月までの自由出走形式での分散開催となりました。

 昨年の開催形式と、今年のコロナウイルス感染拡大状況を踏まえ、今年のSSTR(SSTR2021)は、10/2, 10/9, 10/16の指定日出走と10/2-10/16の自由出走(ただし指定日を除く)の出走形式とした、集中と分散のハイブリッド型の形式となったようです。



SSTR(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)とは


 詳しくはSSTRの公式ページをご覧いただくのがいいと思いますが、かいつまんで言うと、「太平洋岸を日の出とともに出発し、太陽と追いつ追われつしながら、日の入りまでに日本海の石川県千里浜に辿り着く」、ことを目指すバイクイベントです。

 つまり、この日、日本各地のライダーが思い思いの場所から日の出とともに出発して千里浜を目指し、日の入り時間付近で千里浜に集結する、ことになります。

 ゴールまでに「ミッション」と呼ばれる制約事項が存在して、「SSTR運営事務局が選定した指定道の駅1ケ所以上、およびその他の道の駅およびSA/PAに立ち寄り、10ポイント以上獲得する」ことが参加者に課せられます。

 私がこのイベントの存在を知ったのは、一昨年、先代のSRX号でこけてしまいバイクに乗れなくなっていた時期だったので、その年の参加は適わず、一年越しで昨年、現在の相棒であるモンスター号、ドゥカティ モンスター 400、にて念願の参加を果たしたのでした。


SSTR2020に参加したときの記事一覧
プロローグ
準備
ルート検討
参戦・前編
参戦・後編
エピローグ

SSTR2020 日の入り直前の千里浜にて

SSTR2021指定道の駅


 上述のように、SSTRでは指定道の駅に一カ所以上立ち寄らなくてはいけません。そこで、2021年6月11日時点での道の駅(1193駅)とSSTR2021の指定道の駅(ただし、東京都については道の駅ではなく大國魂神社を指定)にマーカを立てたグーグルマップを作成してみました。


全国の道の駅とSSTR2021指定道の駅

 こうして見ると、日本中に道の駅はたくさんあるんですね。昨年調べたときは1155駅くらいだったと記憶しているので、一年近くの間に40駅近く増えたことになりますね。

 SSTRに参加するということは、ロングツーリングに向けてバイクの準備を整えると同時に、どのルートでどの道の駅に立ち寄れば時間内にゴールできるだろうか、と考えることも必要になってきて、それが楽しみの一つでもあったりすると思っています。

 つまり、SSTRは参加当日だけでなく、参加を申し込んだ日からすでに始まっている、といえるイベントなのだと思います。



2021年6月19日土曜日

SSTR2020参戦記 ~エピローグ~

 ちょっとしたトラブルはあったものの無事、日没までに千里浜に辿り着いた2020年のSSTR。

 コロナ禍がまだ完全に収まっていはいないものの、今年2021年のSSTRの概要も発表されました。

SSTR2021開催のお知らせはコチラ

 今回は、2020年に参加したSSTRの、ゴールしてから帰宅までのツーリングの様子を紹介します。


前回、SSTRについて紹介した記事



千里浜ゴール後、七尾で一泊


 千里浜にゴールした後は、翌日、能登半島をツーリングする予定だったので、千里浜から北上した七尾に宿を予約していました。そのため、千里浜で日没を見届けると早々に千里浜を後にし、七尾に向かいました(立ちごけでタンクを凹ましてしまい気分が落ち込んでいたということもありました)。

 相変わらず、ナビの電源が不調だったので、仕方なしに昔ながらの青看板(道路案内標識)を頼りに、真っ暗で不慣れな道を走って、なんとか宿に辿り着くころには体力もだいぶ消耗していたように記憶しています。宿に荷物を降ろし、夕食を採ろうと駅前に向かいましたが、時間の関係もあるのでしょうが、七尾駅前には食事ができる場所がそう多くは見つかりませんでした。今度参加するときは、別の街に宿を取ろうかなと思っています。


SSTR2020翌日


 折角なので能登半島をぐるっと一周してみたいとも思いましたが、それほど日程に余裕があるわけでもなかったので、ひとまず北上して輪島に向かい、そこから南下して帰路に着く感じのコース取りで久々のロングツーリングを楽しみました。

 能登のツーリングは楽しいですね。あさイチだからか交通量も少なく、快適に走ることができました。能登半島自体が山が海に沈んだ地形なのですかね。山間部のみならず海岸沿いも、適度なワインディングで駆け抜けることができて、走っていてとても気持ちがよかったです。


能登島を望む朝の風景

 SSTRが千里浜をゴールにしている理由の一つは、千里浜がこの走っていて気持ちのいい能登半島にあるからではないかという気もしています。

 輪島では朝市を覗いてみました。バイクをどこに停めるか悩んでいたら、ホテルルートイン輪島の裏にある、輪島マリンタウンの駐車場にバイクは無料で停めてよいと案内されました。

 わが愛鉄馬モンスター号、ドゥカティ モンスター400、を停めさせてもらい、輪島の朝市をぶらつき、お土産を少し買って、輪島を後にしました。ホテルルートイン輪島の駐車場には、SSTR参加者のバイクがちらほら見受けられました。今度参戦するときは、こちらに宿を取るのもいいかもしれないですね。

 ここからはR249を南下しました。道々でSSTR参加者とすれ違い、たまに手を振り合うと、なんだか温かい気持ちになります。ライダーは走っているときは独りだけれど、決して孤独ではない、そんな気持ちの表れが、ライダー同士のこんな習慣を生み出しているのかもしれませんね。

 R249を南下すると、道の駅 赤神があります。ここでは、SSTR参加者にはコーヒーが振舞われるとのことだったので、休憩がてら立ち寄ってみました。

 コーヒーをいただきながら、ふと隣のテーブルを見ると、どこかで見かけたことのあるお顔がありました。雑誌とかで目にすることのあった賀曽利隆さんでした。SSTR自体バイクイベントですので、賀曽利さんに出会うことも特に不思議ではなかったのですが、なんとこのあとすぐに、ここ道の駅 赤神で賀曽利さんとSSTR主催者の風間さんがトークイベントを開催するとのことで賀曽利さんがいらっしゃったようでした。


道の駅 赤神でいただいたSSTRカップに入ったコーヒー

 折角の機会だったのですが、時間の関係で先に進まねばならず、トークイベントが始まると同時に、モンスター号の排気音とともに、道の駅 赤神を後にしたのでした。失礼に思われていないといいのですが。

 道の駅 赤神を出て、再びR249を南下。道中、トトロ岩、などの観光名所に立ち寄りつつ、千里浜の北端付近にある氣田神社に立ち寄り、帰路の安全をお願いしました。このご利益あってか、あわや荷物後逸という事態に直面する前にリアキャリアの破損に気付くことができたのは幸いだったと言えましょう。


トトロ岩

 ここからはのと里山街道をひたすら南下し、金沢駅に向かいました。もう少しお土産を買いこみたかったのと、オリエンタルブルーイングさんの加賀棒茶スタウトを買いたかったのもあって、わざわざ市街地である金沢駅まで出向いたのでした。

 金沢駅の北側の駐車場はバイクは無料で駐車できるようで、そこにモンスター号を停めると、隣に停めてあったSSTRのゼッケンの貼られたアドベンチャーにご夫婦が戻ってくるところでした。ここで、昨日無事ゴールできたこと、昨日の夕陽は最高だったことを語り合い、互いの道中の安全を祈念して別れました。こういった会話ができるのが、SSTRのいいところなのでしょう。

 金沢駅で無事に加賀棒茶スタウトを手に入れ、ゴーゴーカレーの昼食を採って、次の目的地白川郷に向かいました。下道で行こうかなと思っていたのですが、翌日から天気が崩れる予報となっていたため、距離を稼いでおきたいところがあったので、東海北陸自動車道で南下することにしました。

 この時間になってくると、この日にSSTRに参戦していると思われるライダーたちが、次々と対向車線を北上してきます。この時間に、この辺りを走行しているのであれば、恐らく日没までに千里浜に到着できたことでしょう。

 私が白川郷に着いた時には、日も傾きかけ、白川郷もほぼ店じまいを始めようとしている時間になっていました。駆け足で白川郷を見て回り、冷えた身体を温めようと、焼き饅頭でもいただこうと思っていたのですが、どこも売り切れ。熱々の飛騨牛メンチを大急ぎで腹に収め、再び東海北陸道に乗り、R158のバイパスのような高規格道路を東に向かって、高山ICで降り、往路は諦めたR158で安房峠越えを目指しました。


夕暮れ迫る白川郷

 R158は日も暮れた時間にもかかわらず、4~5カ所の片側交互通行や、観光バスの後ろに付いたりでペースが上がらず、また対向車線も上高地からの帰りと思われる車でびっしり埋まっていたので、往路にR158を使わなかったのは正解だったように思いました。

 安房峠越えと言いつつ、日もとっぷりと暮れていた真っ暗なワインディングだったので、安房峠は無難に安房トンネルで越えました(確か、当時は2019年の台風19号の影響でまだ旧道は通行止めだったような気もします)。

 そこからもR158をひた走り、無事に北アルプスを横断して塩尻の宿に到着しました。荷物を宿に降ろし、近くのラーメン屋さんで遅い夕食と、ビールに酔いしれ、心地よい眠りについたのでした。

 翌朝は、リアキャリアにトップケースを取り付けようとして、リアキャリアが折れかけていることが発覚したのでした。ビールの入ったトップケースを近くのコンビニまで運び、宅配便で送ったりといった手配を済ませて、前々日にタンクを凹ませてしまったことと併せて、暗い気持ちになりながら宿を後にしました。

 この日は西から次第に雨雲が迫ってくるとの予報の中、まずは諏訪湖に行って、諏訪大社にお参りし、今回のツーリングでの二度目となる旅の安全を念入りにお願いして、R142で東に向かいました。

 雨がぽつりぽつりと降り出してきていたので、ここも旧道に入ることなく、新和田トンネルで和田峠越えとすることにしました。途中立ち寄ったR142沿いのコンビニで、地元のおじさんと話しになり、輪島には立って入るほど深い銭湯があってそこがおすすめ、とのことでしたので、今度輪島に行くときは、調べて立ち寄ってみようと思います。

 R142をしばらく東進するといつの間にか出来上がっていた佐久南ICから無料区間の自動車道路に乗り、上信越道経由で、雨から逃げるようにして、無事に帰宅したのでした。

 後半は天候やリアキャリアが破断したこともあってだいぶ駆け足になってしまいましたが、塩尻からこっち側は、日ごろの日帰りツーリングでも行くことが多いのでまあよしとしましょう。

 いろいろトラブルもありましたが、帰りの観光も含めて、初めてのSSTR参戦はとても楽しいツーリングでした。


SSTR2020 千里浜ゴールから帰宅するまでの観光ルート

 今年はコロナ禍で自由にツーリングに行けなかったところもあるので、自由なツーリングに敢えて制約を課すSSTRに参加するかどうか悩んでいるところですが、参加したらまた周辺の観光も楽しんできたいですね。



2021年5月28日金曜日

バイクへの荷物積載について考える

 リアキャリアを自作してハードケースを取り付けたものの、ツーリング中に自作リアキャリアが折れかけていることが発覚したりしたため、荷物積載の方法について改めて考えてみました。



モンスター号への荷物の積載


 私が愛鉄馬と過ごす一番の目的はツーリングなので、ツーリング先でのお土産を積載できる能力が求められます。

 しかしながらわが家のモンスター号、ドゥカティ モンスター 400、にはノーマル状態ではリアキャリアはついておらず、また古いモデルのため社外品がもうほとんど出回っていない状態で、入手可能な社外品のリアキャリアも見つけられないでいました。

 そこで、リアキャリアを自作しハードトップケースをつけて快適にツーリングを楽しんでいたのですが、SSTRというイベントに参加しロングツーリングを敢行した結果、リアキャリアが破断するという事態に見舞われ、以降、再び荷物積載について試行錯誤を重ねていました。


自作リアキャリアにハードトップケースをつけてツーリングを快適に楽しんでいました

SSTRというイベントに参加したときの記事はこちら
SSTR参戦記 ~参戦・前編~
SSTR参戦記 ~参戦・後編~

リアキャリアをあきらめる


 先代のSRX号、ヤマハSRX400、に乗っていたときにも、リアキャリアを自作し、そこに普通のバッグを括り付けてツーリングを楽しんでいました。しかしながら、コンビニや道の駅、SAに立ち寄ったときには、盗難されないか不安で毎回バッグを脱着していたので、それを結構手間に感じていました。


SRX号では自作リアキャリアにソフトバッグを括り付けるスタイルでツーリングを楽しんでいました

 ハードケースであれば鍵もかけられるので駐車のたびに脱着する必要がなく、モンスター号には自作リアキャリアにSHADのハードトップケースを取り付けて、とても快適にツーリングを楽しめていたのですが、先にも述べた通り、自作リアキャリアが荷物の重みに耐えられず破断するという事態に遭遇してまったのでした。

 もう少し強度のあるリアキャリアを作ってみようかとも考えましたが、所詮素人工作なので荷物の落下の可能性は拭いきれず、また下手に取り付けて、モンスター号本体にダメージを与えてしまっては元も子もないので、リアキャリアを自作することは諦めました。

 いろいろ考えた結果、タンデムシートに荷物を載せるのが一番安心、というところに戻ってきました。タンデムシートであれば、タンデマーの体重までは荷物を載せられるわけですから、相当の重量を積載しても、モンスター号本体がダメになることはないはずです。


ハードトップケースも諦める


 荷物はタンデムシートに載せることにして、まずはハードトップケースをタンデムシートに載せてみましたが、乗降がスムーズにいかないことに気付きました。

 ハードトップケースがタンデムシートの後ろにあったときは、跨るときに少し気にすれば邪魔になることなく跨がれたのですが、タンデムシートにそこそこの嵩があるハードトップケースがあると、跨るときには足をハイキックでもするようにハードトップケースの上空を通過させねばならず、ちょっと実用的ではなかったです。

 バイクの側面に、バイクに向かって立ち、前蹴りの要領で乗降することは可能でしたが、いざというときの乗降に難ありかなと思い、ハードトップケースの使用は諦めました。


結局ソフトバッグにもどってきました


 いろいろ考えて、最終的にはタンデムシートにソフトバッグを括り付ける、スタイルに戻ってきました。

 盗難の心配については解決していないのですが、貴重品は別バッグに入れて、簡単に脱着可能にして、駐車の際には、貴重品バッグをささっと取り外して持ち歩くようにしました。

 というわけで、現在のモンスター号での旅は、タンデムシートにソフトバッグを括り付けるスタイルに落ち着きました。


ソフトバッグを取り付けて、再びツーリングを楽しめるようになったモンスター号


 早くコロナ禍が明けて、気がねなく緑の中に駆け出せる日がきてほしいものです。



2021年4月29日木曜日

新装開店 バイク弁当 大滝食堂さん 訪問

 以前よりツーリングの際に何度か立ち寄らせていただいていたバイク弁当大滝食堂さんが、移転し新装開店となったそうなので、久しぶりに立ち寄ってみました。



バイク弁当 大滝食堂さん


 バイク弁当大滝食堂さんはR140-彩甲斐街道-沿いにあった食堂です。R140は山梨と秩父を結ぶ国道で、秩父-山梨間をツーリングするときには多くの方がこのR140を使っていると思います。ツーリング中にバイク弁当と書かれた大きな看板を見かけたこともある方が多かったのではないでしょうか。


以前、バイク弁当大滝食堂さんでは、写真のようなイベントも開催していました

 バイク弁当大滝食堂さんは、豚のから揚げをバイクの燃料タンク型の弁当箱で提供してくれることが特徴でした。このタンク型の弁当箱は持ち帰りできるので、家に帰って綺麗に洗えば、バイクの燃料タンク型の小物入れとして使える、バイク乗りならきっと欲しくなるであろう一品なのです。


たまにタンクの色が変わるのでついつい集めたくなるバイクの燃料タンク型弁当箱

 そんなバイク弁当大滝食堂さんに久しぶりに立ち寄ってみようかと昨年の暮れに思い立ち、営業しているかどうかを調べるためにバイク弁当大滝食堂さんのフェイスブックを確認したところ、なんとR140沿いの店舗をたたみ移転するためしばらく休業するということを知ったのでした。


バイク弁当 大滝食堂さんの移転先


 そんなバイク弁当大滝食堂さんが今年2021年の3月に新装開店するということが、バイク弁当大滝食堂さんのフェイスブックに告知されました。気になる移転先は、かつて「バイクの森」として知られていた場所とのことでした。

 残念ながら私は「バイクの森」を知らなかったのですが、「バイクの森」はバイクを展示する博物館だったそうですが、10年ほど前に閉館された施設だそうで、R299にほど近い埼玉県道209号線沿いになるようでした。

 R299といえば、飯能から秩父へ向かう高麗川沿いのワインディングで、道沿いにある「道の駅 あしがくぼ」は休日はライダーでごった返すバイク乗りにはよく知られた道路だと思います。

 このR299に比べるとR140の方がツーリングルートとしてはメジャーだと思いますが、このR299で秩父を抜けひた走ると十石峠を越えて佐久に抜けることができ、個人的には結構好きなルートだったりします。ただ十石峠は通行止めになることも多いそうなので注意が必要です。


旧所在地から移転先へ向かう


 そんなバイク弁当大滝食堂さんに、久しぶりに行ってみました。折角なので、「R140号沿いのかつてバイク弁当大滝食堂さんを訪れたらお店が無くて、調べて移転を知り、移転先へ向かう」体でのルートで行ってみることにしました。


バイク弁当大滝食堂さんの旧店舗から新店舗へのルート
※GPSロガーを忘れたため実走ログではありません

 R140を山梨方面から東に向かうと、ゆるい右コーナーの頂点にバイク弁当大滝食堂さんはありました。今回お店の前を通過しましたが、当時の面影を残す建物はまだ残っていましたが看板は外されていました。

 かつての思い出を懐かしみながらここを通り過ぎ、秩父方面に進みます。山間を抜け視界が開け始めたころ、左手に「ちちぶ路」という食堂が見えてきます。この「ちちぶ路」のすぐ先を左折することで県道43号に入れます。赤い大鳥居をくぐることになるので、これも目印になります。

 ここからしばらくの区間、柴原温泉までは、センターラインのない細い道が続きますが、完全舗装路なので安全運転で進めば特に苦にはなりませんでした。

 柴原温泉を越えると、道はセンターラインを有する片側一車線の道路となり、快適に進むことができます。道なりにしばらく進むと交通標識が出てきて「般若の丘公園 直進1㎞」みたいな案内がでてくるので、これに従い道なりに直進します。

 するとすぐに右手の丘に尖塔のような特徴的な建物が見えてきます。これが目指すバイク弁当大滝食堂さんの新店舗です。

 この丘の手前にいかにも建物に続いていそうな右に分岐する道がありますが、こちらには入らず、トンネルをくぐった先にある左の分岐に左折すると、道は高度を上げ、先ほどくぐったトンネルの上を通って道を渡り、バイク弁当さんに到着します。

 このトンネル手前の分岐で右折してしまうとどこに行くのかは確認していませんが、地図で見ると小鹿野町の施設、「般若の丘いきいき館」に導かれていくようです。地図では、この「いきいき館」から橋を渡ってバイク弁当さんの方に来れるようですが、記憶によればこの橋は歩行者専用になっていたような気がします。


久々に食べたバイク弁当


 バイク弁当大滝食堂さんの新店舗は、とても大きい建物で、バイク弁当大滝食堂さんだけだとちょっと寂しい感じがしました。以前の店舗より店内は広くなっていますが、こんなご時世だからか訪れているお客さんも少なく、より一層寂しく感じましたが、おかげで密にはならず安心して食事をすることができました。


豚のから揚げ(甘辛味)のバイク弁当

 建物は以前の古民家風の内装の方が味があって良かったと感じましたが、駐車場も広く、店内のテーブル数も増えたと思うので、コロナ禍が明けて客足が戻っても、以前ほど長時間待たされることはなくなるのではないかと思いました。


小高い丘に立ち緑に囲まれたバイク弁当大滝食堂さんの新店舗

 またしばらく外出を自粛する日々が続くことになりますが、心置きなく旅をすることができる時代が、早く訪れてほしいものです。



2021年4月11日日曜日

素人作業のデントリペアに潜む落とし穴

 SSTRというバイクのラリーイベントに参加し、無事完走したものの、ヘロヘロになって立ちゴケて、タンクが凹んでしまった、わが家のモンスター号、DUCATI モンスター400。

 新型コロナウィルスCOVID-19の蔓延防止のため外出自粛を余儀なくされていた期間に、デントリペアなるものに素人ながら挑戦し、結果、悲惨なことになってしまったのでした。



モンスター号の凹んだタンク


 ことの顛末は、以下の記事を参照していただくとして、ハンドルが左に切れた状態でハンドルから着地したようで、ハンドルバーが内側に曲がり、ウィンカーボタンなどが取り付けられた部品がタンクに干渉して、鮮やかなイタリアンレッドのタンクに見るも無残な凹みを形成してしまったのでした。

SSTRに参加してタンクを凹ませてしまった顛末の記事はコチラ


無残にも凹んでしまったモンスター号のタンク

凹みのないタンクにする方法


 よく見なければ気付かないとは思うし、バイクに跨がってしまえば視界には入ってこないのですが、折角の愛馬モンスター号なので、やっぱりなんとかしてあげたい。

 とはいえ、新品のタンクに代えようものなら、おそらく10万円以上かかると思われ、そんなことが許される懐事情でもない。凹み直しのデントリペアの専門業者に頼めば、結構な確率で綺麗に治るようなのですが、場合によっては再塗装も行なう必要があるみたいで結構なお値段がする模様。

 そんななか、3000円くらいで凹みを引っ張り出すツールが大手通販サイトなどで売られていることを知りました。3000円くらいならダメもとで、ということでポチッとしてみたのでした。このあとに悲劇が待ち受けているとは、このときは想像すらしていませんでした。


デントリペアツール


 専門業者が行なうデントリペアは、タンクの内側から棒を突っ込んで、その棒を叩いて内側から押し出すようにして、凹みを直すようでした。

 そのようなツールも大手通販サイトなどで売られてはいたのですが、給油口から凹みまで棒をうまく届かせて叩いて押し出すのに、相当な技術が必要なように思われました。

 一方で、タンクの外側から凹みを引っ張り出すようにして直すツールも売られていました。これは、グルーガンのような樹脂を凹みにくっつけて、その樹脂を引っ張ることで、凹みも一緒に引っ張り出され、凹みを直すことができる、もののようでした。

 先に述べたように、引っ張り出せなかったとしてもそれほど大きな勉強代とはならない金額だったので、この方式のツールを試してみることにしたのでした。


なかなか引っ張り出せない


 グルーガンのような樹脂で引っ張り出すためのタブをタンクにぶちゅっとくっつけて、そのタブをつかんで梃子の原理でタブを引っ張る。

 所詮グルーガンのような樹脂なので、つるつるなタンク表面への食いつきはそれほどでもなく、タブを引っ張っても樹脂がタンクからポコンといって外れてしまいます。

 これを何度も繰り返して、少しずつ引っ張り出されるのか、それとも運よく食いつきがよかったときに一気に引っ張り出されるのか、正解のわからないまま、いつか引っ張り出されることを信じて、作業を繰り返しました。


そうして惨劇が


 ひたすら樹脂を溶かして接着、引っ張ってポコンと外れる、という作業を繰り返して何度目かで、目の錯覚かもしれませんが、少しタンクが引っ張り出されたよう感触がありました。

 お、きたか、と喜び勇んで、作業を繰り返しました。そうしてこの作業は悲しい結末を迎えたのです。

 何度目かの引っ張り作業のとき、グググっと、レバーを握ってタブを引っ張ると、タンクの表面がモリモリっと、引っ張り出されるような感覚が。そして次の瞬間、「バリバリッ」っと、なんとタンクの塗装が剥がれるという悲劇が襲ったのでした。


見るも無残な状態になってしまったモンスター号のタンク

 あまりのショックのためか、写真がピンボケとなってしまっていて判りずらいですが、塗装が剥がれ、サーフェーサーを吹いたような下地が現れてしまったのでした。

 この下地が、ざらざらと粉を吹いたような手触りで樹脂の食いつきが悪く、これ以上引っ張り出すことはもうできないような感じがしたので、凹みを引っ張り出すことは断念しました。

独眼竜仕様になりました


 塗装が剥がれてしまったために、そのままにしておくのは以前よりも痛々しくなってしまいました。

 そこで、凹みを埋めるような形でパテでパッチを作って、それをプロテクションフィルムで貼っておくことにしました。


独眼竜仕様になった(?)わが家のモンスター号

 パテで埋めて、綺麗に研いで再塗装をする、というのが正攻法かもしれませんが、失敗したときのことを考えると、塗装には手を出せませんでした。

 「DUCATI」が「UCATI」になってしまいましたが、それほど悪目立ちもしない感じで、ともすれば眼帯を当てて独眼竜仕様にしたように見えなくもない、かな。

 早くモンスター号とともに心置きなく駆け回れるような、そんな状況がくることを願っています。


2021年3月6日土曜日

SSTR参戦記 ~参戦・後編~

 SSTRという、日の出から日の入りにかけて、日本列島の東海岸から日本列島の西海岸、石川県の千里浜まで駆け抜けるバイクイベントに参加してきました。

 実際に参戦した様子を前編・後編に分けて紹介しています。今回はその後編となります。

前回、SSTRについて紹介した記事



安曇野IC ― R148 ― 糸魚川IC


 安曇野ICで中央道を降り、ここからは下道。R148を北上して、糸魚川ICで北陸道に乗る予定となる。このあいだに、道の駅が3つあるのでこれらの道の駅で完走に必要となるポイントを稼ぐ。


道の駅 安曇野松川

 「道の駅 安曇野松川」。相変わらず遅延中なので、ゆっくり昼食を食べている時間もなく、おやきを一つほおばり、トイレを済ませ、すぐに出発。

 R148は比較的順調に流れて、「道の駅 はくば」。左手に見える白馬の山々は雪を頂き、快晴の青空をバックに映えていたのだが、停まって写真を撮る気持ちの余裕がなかった。今にして思えば、ちょっとバイクを停めて写真を撮っておけばよかったと思うのだが、あくまで気持ちに、余裕がなかった。


道の駅 はくば

 「道の駅 はくば」でも登録を済ませ、早々に後にする。SSTR参加組は数台いた。

 ここからが想定外に我慢の走行を強いられた。自衛隊車両が前方を塞ぎ、一本道で逃げ場もなく、追い越し禁止車線のため、追い越すことも叶わず。いらいらしていて「道の駅 小谷」を見逃すが、ポイントは足りているので問題なかったのでそのまま進む。

 街中に出て、ようやく追い越しできて快適に流して、すぐに糸魚川IC。時間的には若干挽回できた。


糸魚川IC ― 北陸道 ― 金沢森本IC


 糸魚川ICから北陸道をひた走る。越中境PAで一服。

 ソロのSSTR参加のおじさんと声を交わす。ナビだと到着予定時刻が16:30とのこと。この日の石川県の日の入り時刻は16:58。30分ほど余裕があることになるが、この先どんなトラブルがあるかもしれず、決して余裕という風には感じられない。

 もう寄り道しないで走るしかないですねー、と会話を交わし、越中境PAを後にする。


北陸道 越中境PA

 ガソリンが心許なくなってきたので有磯海SAで給油。

 ひたすら北陸道を走り、金沢森本ICで降りる。

 ここまでくれば、ゴールの千里浜なぎさドライブウェイまであとわずか。時間にも余裕があるので、完走は間違いない。

 ナビは相変わらず入り切りを繰り返して使い物にならず、道路案内標識を見ながらあてずっぽうに進む。


金沢森本IC ― R159 ― 千里浜なぎさドライブウェイ


 だいぶ疲れが出てきたので近くにあるはずの道の駅に寄りたかったのだが、見つからず。

 道の不安も出てきたのでコンビニで休憩しがてら、地図で現在地の確認を行なうことにした。

 このままR159を北上して宝達今浜線を左折すれば、千里浜なぎさドライブウェイの今浜口に行けそうだった。しかしナビが使えず、ここまで来て、道に迷って時間切れになるのも嫌だったので、道のわかりやすいのと里山海道にのってゴールを目指すことにする。

 ここで悲しい出来事が起きてしまう。体力の消耗が激しかったのと、注意力不足。

 コンビニから出ようと一時停止して左折しようとしたところなぜかバランスを崩し、転倒。

 なんとか車体の下から這い出し、車体を引き起こそうとよろよろしていたら、コンビニに駐車していたお兄さんが助けてくれた。若干パニクっててちゃんとお礼を言えなかったが、改めてここにありがとう。

 ハンドルバーを巻き込んで倒れたため、ハンドルバーが若干内側に曲がってしまったようで、タンクが凹んでしまった。かなりショック。

 安全確認を行なったところ、クラッチレバーが開くように曲がってしまっていた。ハンドル操作にも違和感はなく、キルスイッチで停止させていたエンジンも問題なくかかる。ブレーキも問題なし。

 完走を前にして、リタイヤの文字が眼前にちらついたが、どうやらまだ走れそう。

 気持ちを落ち着かせて、ゴールに向かって再び走り出す。

 クラッチレバーがやや遠くなってしまっているが、それほど操作に支障はなかったので、無理に引っ張って折ってしまって走行不能になってしまうリスクを考えると、このままでいくことにした。

 のと里山海道へ高松ICから乗り入れ、今浜ICで降りて、とうとう千里浜なぎさドライブウェイへ。


千里浜なぎさドライブウェイ ― ゴール


 千里浜なぎさドライブウェイの今浜口入り口付近は大渋滞となっていた。

 車もバイクも、海側に停めて記念撮影中。

 この先もこんな混雑なのかと、私も空きスペースを見つけて、写真撮影、ゴール登録、16:14完走。


日没前に、千里浜へゴール

 完走、という目的を果たし、感無量で海と、(タンクが凹んでしまった)モンスター号を眺める。

 この先どうすればよいのか勝手がわからないので、砂浜を走行し、ゴールが設置されているという能登千里浜レストハウスに向かうことにする。

 千里浜なぎさドライブウェイが混んでいたのは今浜口の入り口付近だけで、少し走れば、ガラガラで海側にも空きスペースが沢山あったので、再び停車して、沈む夕日をバックに(タンクの凹んだ)モンスター号の記念撮影。

 再びレストハウスに向けて走り出すと、次の入り口付近で再び渋滞が発生していた。

 どうも砂が柔らかいようで、バイクで嵌る人が続出している模様だった。SSTRのスタッフなのか、親切なお兄さんなのかに手伝ってもらいながら何台かのバイクが無事脱出。

 アドベンチャーっぽいバイクが、白砂の方に避けていったのか吸い込まれるように砂に突っ込んでいきそのまま横転。

 後ろに並んでいた何台かのバイクは、このまま千里浜を直進することをあきらめ、出口へ向かう。

 さてどうしたものかと思ったものの、SSTRのFacebookにあった風間さんの砂浜走行のアドバイス、「トラクションをかけ続ける」に従って、アクセルを開けてクラッチワークでトラクションをコントロールしつながらまっすぐ入って、一瞬ずるっとバランスを崩すものの無事通過できた。

 やがて前方にゴールの横断幕が見えてくる。

 ゴール手前、多くの人が手を振ってくれている。

 「おかえりー」って声をかけてくれる。

 初参戦なので帰ってきたわけではないけど、なんだか心が温かくなった。

 レストハウスの先には、たくさんのバイクが停まっていて、スタッフの案内に従ってそこに駐車。

 夕陽をバックに再び(タンクが凹んでしまった)モンスター号の写真を撮って、レストハウスでゴール受付。


モンスター号と千里浜に沈む夕日

 SSTRの画面の位置登録画面の提示が必要になるが、ゴール登録がされてないような画面が表示されて一瞬焦るが、再度、ログインしなおしたら、無事、完走画面が現れた。

 ポカリとフィニッシャーバッジと木のプレートをもらって、終了。

 日の入り時刻を迎え、花火が上がり、周りも湧き上がる。

 こうして、私のSSTR2020は幕を下ろしたのでした。


SSTR2020参戦記 ~エピローグ~へ続く



SSTR2020全行程


2021年2月28日日曜日

SSTR参戦記 ~参戦・前編~

 SSTRという、日の出から日の入りにかけて、日本列島の東海岸から日本列島の西海岸、石川県の千里浜まで駆け抜けるバイクイベントに参加してきました。

 前回までに、SSTRに参加するにあたってわが家のモンスター号、DUCATI MONSTER400、に行なった旅の準備についてや、走行ルートの検討について紹介しました。

前回、SSTRについて紹介した記事

 今回から、実際に参戦した様子を前編・後編に分けて紹介します。まずは前編から。



モンスター号の旅仕様化


 今回の参戦に当たり、モンスター号に以下の装備を行ない、旅仕様へと換装しておきました。

  • カーナビの取り付け+USB電源の取り付け
  • シートアンダートレイの装着+モバイルバッテリー充電用シガーソケット増設
  • 自作リアキャリア装着+ハードケース装着

参戦日時の選定


 上記のようにモンスター号の準備を済ませ、10/1からのmySSTR2020開催を迎えました。

 しかしながら、10/1~10/23は、出発地点や立ち寄りカ所の登録をスマホで行なう"SSTRシステム"が未だ使用できない、また10/24は当初の延期開催予定日のため混雑が見込まれるため、SSTR期間外扱いとなっていたため、私は10/25以降の参戦とすることとし、10/25以降の最初の土曜日となる10/31を参戦日と定めました。

 関東から参戦する身としては日帰りでの参戦は体力的に厳しいため、最低でも一泊する必要がありました。当初の5月開催のときは、SSTR参加者の多くの人が宿を取ったためか宿泊先を探すのに一苦労でしたが、今回は分散開催となったためか、比較的すんなり宿を確保することができました。

 こうしていよいよSSTR参戦当日を迎えました。


SSTR2020スタート


 まだ日の昇らぬ4時に起床。前日に準備しておいた装備一式をモンスター号に搭載し、エンジンを始動。調子は悪くない。

 出発予定地とした千葉県塩浜の当日の日の出時刻は6:01。

 時間の余裕もたっぷりあるし、今回の装備で近場を回ったりして、すべて問題ないことを確認済み。SSTR参戦への興奮冷めやらぬ中、出発予定地に向かう。

 しかし、高速道路に乗った辺りから、さっそくトラブル発生。ナビの調子が良くない。USB電源コネクタが接触不良を起こしているのか、ナビがON/OFFを繰り返すばかりとなり、ほとんど役に立たない状態となってしまった。

 とはいえ、出発予定地とした塩浜には一度下見に行っていたので、ナビが使えずとも記憶を頼りに何とか到着することができた。

 日の出まで30分、だんだんと明るくなりだした海を見ながら物思いに耽る。SSTR参加者と思われるソロライダーが2台通過したのを見かける。

 そうしていよいよ日の出時刻を迎えるが、まだ太陽は顔を完全には出さず、数分を問題にすることは無い想定だったので、太陽が完全に姿を現すまで日の出を噛みしめてから、SSTRシステムにスタート地点登録を実行。


日の出、SSTR2020の始まり

 いよいよ、太陽と追いかけっこの開始。

 まずは首都高速に乗って、指定道の駅である「道の駅八王子滝山」を目指す。


首都高 ― 中央道 ― 道の駅 八王子滝山


 土曜日の早朝、というほどでもない時間帯であることから、首都高、中央道ともに予想通り大渋滞。しかし、これは想定の範囲内だったので、焦らずひたすら我慢の走りをして八王子ICで高速を降りる。

 渋滞よりも、ナビが使えなくなっているのが痛手だった。SRX号でツーリングしていたときはナビを使っていなかったことを思えば大きな問題ではないはずなのだが、今回は、日没時刻という時間制限があるのでちょっと焦る。

 案の定「道の駅八王子滝山」へもすんなり行けず、曲がる交差点を間違え、大回りして到着することになったが、ここまではまあ時間通り。

 天気も良かったせいか、道の駅には多くのバイクが停まっていた。SSTR参加車両も十数台はいる感じである。皆、グループ参加しているようで、ソロライダーは見かけなかった。


道の駅 八王子滝山

 道の駅では道の駅スタンプを押すことが推奨されていたが、まだ道の駅のオープン時間前であるためスタンプは押せないのではないかという思いと、そんな時間の余裕もないと思われたのでスタンプを探すことはしなかった。

 トイレを済ませ、缶コーヒーを飲みながら、地点登録を済ませ、家族にも連絡。早々に道の駅を後にし、再び中央道に乗って、次の登録予定地である談合坂SAを目指す。


道の駅 八王子滝山 ― 中央道 ― 談合坂SA


 道の駅 八王子滝山を出発し、八王子ICから再び中央道へ。

 中央道は相変わらずの渋滞で、圏央道との合流までは想定の範囲内だったが、その先もあまり進みが良くなかったように記憶している。

 そのせいか、談合坂SAに着いたのは、想定の一時間遅れとなってしまった。

 千里浜への到着は想定では、日没時間の17時頃。時間に余裕を持って見積もっているため、ある程度挽回できる想定だが、それを休憩時間に充てるつもりでいたので、あまりゆっくりしていられない。

 ここでもトイレを済ませ、缶コーヒーを飲んですぐに出発。

 いつもだと談合坂SAはバイクの品評会かと思うほどのバイクの数だったが、この日はそうでもなかった。SSTR参戦組はやはり十数台程度か。


中央道 談合坂SA

談合坂SA ― 中央道 ― 安曇野IC


 ひたすら中央道を進む。結局、渋滞は甲府ICくらいまで続き、その後も何カ所かで事故渋滞が発生していて、しばしばペースダウンを余儀なくされた。

 双葉SAで休憩。トイレと缶コーヒーによる糖分補給。給油にGSに向かうが、ここでも大渋滞。給油に向かうバイクが7-8台列を成していた。うちSSTR参戦組は4台位か。


中央道 双葉SA

 普段SAでの給油はあまりしたことが無かったのだが、給油でこんなに並んで時間をロスすることは予想していなかった。

 みどり湖PAで休憩。やはり想定時刻より一時間ほど遅れている。


中央道 みどり湖PA

 ここで、ここから先のルートを切り替える予定だった。

 R158は上高地への観光客が多いうえ、片側交互交通が多く、通過に時間がかかるとの情報がSNSで発信されていた。時間に余裕ができれば、R158を使う山越えルートを採る予定だったが、余裕どころか想定時間から一時間遅れていた。

 そこでR158は諦め、R148を北上するルートとすることにし、たいした休憩も取らず、安曇野ICへ向かう。


SSTR2020参戦記 ~参戦・後編~へ続く